購入の際の注意点
金魚は熱帯魚よりも販売時には悪性の細菌を持っていることが多く、元気そうに見えてもすぐに死んでしまうという現象が起きてしまう率も高いです。従ってしっかりと良個体を見分ける必要があります。基本は熱帯魚購入時と同様で1.鱗のつやがないもの、2.目が飛び出しているもの、またはないもの、3.蛇泳ぎをしているもの、4.ヒレ(特に背びれ)をたたんでいるもの、5.カビのようなものや白点がついているものなどは避けます。販売水槽に沢山の金魚が入っていてぱっと見て元気そうでもしっかりと個体を選ぶことが重要です。
金魚すくいで金魚を入手する際もできるだけ元気に泳ぎ逃げる個体を選びたいものです。上から見てヒレをぴんと張り、底のほうを泳いでいる個体のほとんどは健康上は問題ないといえます。可能ならば白点や白点の有無(ないものを選ぶ)、目の突出の有無(とび出しておらず、白くにごっていないものを選ぶ)、体側のツヤ(ツヤがあるものを選ぶ)、ヒレの状態(欠けがないものがよい)もチェックしてください。
水槽導入時の注意点
まずは水あわせです。金魚を入れたままで袋ごと(開封しない)水槽の水に30分ほどつけて袋の中と水槽の水の水温を合わせます。30分後、今度は袋の中の水と水槽の水の水質を合わす為に水槽の水を、袋の中にもともと入っている水の量と同量、袋の中に入れます。次にいよいよ水槽に金魚を導入します。その方法は次のとおりです。水槽導入時には最後に健康に問題がないかどうか確認した後、袋の水をいれないように魚だけを網で掬って水槽内に放ちます。このとき金魚の鱗は個体サイズにもよりますが、基本的には大きいので網で掬ったときに鱗がはがれないよう、注意します。水槽にはなった後も健康状態をチェックしておくことを強くオススメします。もし何かおかしいと感じたら直ちに細菌性の病気に効果があるエルバージュを少なめ、症状によっては規定量を入れます。導入後なのですでに水槽内に病気の元をまいたのと同じと考え、異常のある金魚だけを別容器にうつして薬浴ではなく、水槽丸ごと薬浴してください。水槽導入して金魚が落ち着いたら(1日後ぐらいすると落ち着いてくる)餌を与えてみましょう。長旅の疲れを回復するとともに餌を食べる、食べないで普段は見えない健康状態をチェックできます。
日常の健康チェック
餌食い、白点や白点の有無、目の突出の有無、体側のツヤ、ヒレの状態などを1つ1つチェックします。異常が確認されたら直ちに飼育水槽ごと症状に対応した薬で薬浴します。比較的軽いものならあら塩投入(60センチ水槽でスプーン1杯)で治ることもあります。
飼育・管理の仕方
水換えの周期(1回/1週間)など基本的なことは熱帯魚と同じです。ただ餌は経験上、フレークフードよりも粒状のものをオススメします。金魚は餌を口に入れた後何度か吐き出してやわらかくなってから食すためにフレークフードの場合は吐いたときに粉々になってしまい、水質汚染につながるからです。また金魚は比較的太りやすいため、餌は少な目がよいでしょう。
金魚の混泳
金魚の混泳はフナ型はフナ型、流金型は流金型で行うのが好ましいといえます。なぜならフナ型の金魚(ワキン、コメット、シュブンキン、ヤナギデメキン、ギンギョ、ジキンなど)は泳ぐのが速く、流金型の金魚(リュウキン、デメキン、オランダシシガシラ、タンチョウ、ピンポンパール、サバオ、ハナフサ、スイホウガン、ランチュウ、トサキン、チョウテンガンなど)は泳ぐのが遅く、フナ型と混泳するとリュウキン型が餌をほとんどとれない可能性があるからです。さらに僕の経験では透明鱗の金魚は視力が低くいためたとえフナ型でも透明鱗のみでの飼育をオススメします。またスイホウガンなどリンパ液がたまった袋を体外にもつものやデメキン、チョウテンガンなど目が飛び出している品種はそれらのみでの広い水槽で単独飼育をしたほうが長く楽しめます。この際、水槽内には目や袋など突出物を傷つけるアクセサリーがないか?や角のある砂利をしいていないか?などを確認し、傷つける危険性のあるアクセサリーや角のある砂利はとり除きます。